2021

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TIDE ‘BLOOM’

NOV 27 - DEC 26 2021

開館時間 12:00 – 19:00
閉館日 月曜日・火曜日
入館料 無料
 
 The Massでは、2021年11月27日(土)から12月26日(日)まで、東京を拠点に活動するアーティスト TIDEによる個展「BLOOM」を開催いたします。本展は、2020年にGallery COMMONで開催した「DEBUT」展に続く2度目の個展となり、継続して制作している「CAT」シリーズをはじめ、「Life is Flat」と題された新しいペインティング・シリーズを含む最新作19点、TIDEの芸術活動の新たな始まりを示す立体的なインスタレーションを発表いたします。
 
 本展のタイトル「BLOOM」は、TIDEの作品に登場する花のイメージを意味すると同時に、アーティストとしてのTIDEのアイデンティティを表すメタファーでもあります。一つの絵画上に現れる多様なスタイルは複雑さとディテールに満ちたものへと進化し、その絵画技術は短期間で大きく躍進しています。このタイトルは、TIDEがさらなる芸術的挑戦のために成長し、進化していくことを意味しています。
2019年から制作を続ける「CAT」シリーズに登場する猫をモチーフとしたキャラクターは、おもちゃに命を吹き込んだかのような存在として描かれ、幼い頃に憧れた空想世界を実現させながら、自身のキャリアとともに洗練され、成長してきました。また、ベースとなっている背景の表現からは、幼少期の記憶を辿り再び立ち現れた寝室の光景や夜の景色を具現化したものと見て捉えることができ、過去と現在の感情や情緒を携えています。ノスタルジアをテーマとし探求するTIDEの作品は、キャラクターと背景に相反する要素を混在させることで、その世界観を確立させています。また、作品に繰り返し登場する大きく広がるカーテンや柔らかな家具、内的世界と外的世界をつなぐ役割を持つ窓は、自身の心象風景を表しており、総じて絵という画面に構築された記憶の痕跡と解釈することができます。
 
 モノクロームで描かれた世界は、一見シンプルですが、よく見ると背景と前景を区別するための技法や絵画スタイルが複雑に重ねられています。作品のキャラクターはフラットな二次元で表現され、背景はアクリルとスプレーを用いて立体的な室内を描いており、生物と無生物、現実と空想、二次元と三次元の境界を確認することができます。本展では、二次元と三次元の相互作用を追求した表現として、猫のキャラクターを象ったシェイプドキャンバスを携えた3つの大作を新たに加え、平面上で繰り広げられる漫画のようなイメージを、絵画の文脈に添ったアプローチで彫刻的な要素も含め表現しています。
 
 新たなシリーズとなる「Life is Flat」は、「CAT」シリーズと同じ世界に存在するTIDE独自のモノクロームのスタイルとテクニックを継承した作品です。「Life is Flat」は、静物画の様式を再解釈したもので、それぞれの作品には器や花瓶に入る様々な花束が描かれています。TIDEの絵画世界のルールに従い、生き物である花は二次元で描かれ、生き物ではない花瓶は三次元で存在し、静物画の典型的な模倣という表現方法を覆しています。また、花はハルクやE.T.などの有名キャラクターの形をした花瓶に活けてあり、繊細な花のイメージと怪獣やエイリアンのモチーフが並置されています。1980年代の映画やテレビに登場するこれらのキャラクターを使用することで、子供時代やノスタルジアのテーマをさらに拡大し、ポップカルチャーの普遍的な要素を私たちが持っている共通意識に芽生えさせ、結実させているものと言えます。
 
TIDE
1984年静岡県生まれ。現在は東京を拠点に活動をしている。20代前半に滞在していたオーストラリアで漫画家・歴史家の水木しげる氏の作品に出会い、独学で絵を描き始める。2009年に東京に戻り、アーティストとしての活動を本格的にスタート。当初は点描画をはじめとした鉛筆画を中心に制作をしており、一貫してモノクロームの世界を描き続けてきた。以降、表現力の高い絵画的アプローチに目覚め、スケール感のあるキャンバス上での実験を続けながら、水彩絵の具やアクリル絵の具などを使用した新しい技法を模索し、徐々にレパートリーを増やし現在のスタイルに至っている。TIDEの作品は1930年代から1950年代の古いハリウッド映画やアニメーションにも多大な影響を受けており、一つのキャンバス上で2次元と3次元のモチーフを組み合わせながら、子供時代の原風景やノスタルジアといった普遍的なテーマを混在させ、独自の絵画世界を確立している。近年では、韓国や香港、ニューヨーク、ロンドン、ドバイでのグループ展に参加したほか、来年以降、海外での初個展も予定されている。本展は2020年に開催された「DEBUT」展(Gallery COMMON・東京)以降2年ぶり、2度目の大規模な個展となる。
 
 
VOYAGE, 2021 Acrylic on Canvas 2,273×1,818mm ©︎TIDE, The Mass
 
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I CARE BECAUSE YOU DO

MAY 29 - JUNE 27 2021

開館時間 12:00 – 19:00
閉館日 火曜日・水曜日
入館料 無料
 
Curated by The Mass x Matt Black
 
The Massは、ニューヨークを拠点とするキュレーター、マット・ブラック氏との共同企画にて、15名の国際的なアーティストによる展覧会「I Care Because You Do」を開催いたします。20世紀末から現代に至るまで、様々なアーティストがミニマリズム、コンセプチュアリズム、ポスト抽象表現主義の成り立ちを明確にし、触発され、時には破壊し、その複雑な光景・環境を反映した作品を数多く生み出してきました。本展は、15名のアーティストの独自の目線で今日までの時代背景に改めて寄り添い、表現の方法とは何かを探る展覧会となります。
 
©︎Courtesy of the artist and Tennis Elbow at The Journal Gallery, New York, New York.
 
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