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ささやかな叫び

NOVEMBER 21 - DECEMBER 27 2020

ON VIEW

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ささやかな叫び

NOVEMBER 21 - DECEMBER 27 2020

開館時間 12:00 – 19:00
閉館日 火曜日・水曜日
入館料 無料
 
ささやかな叫び A Modest Scream
 
The Massは、11月21日(土)から12月27日(日)まで、soh souen(ソー・ソウエン)の個展「ささやかな叫び A Modest Scream」を開催いたします。
本展は桑園 創(くわぞの はじめ)の名義から一新したsoh souenによる最初の展覧会となります。 2019年から制作を続けているポートレート作品「tie」、抽象表現によるパステル作品「etude」、 「caress and hug」と立体作品「my body, your smell, and ours」を発表いたします。この機会に soh souenの最新作をぜひご高覧ください。
 
抽象表現による作品は、顔料や土を混ぜ自作のパス テルを作り、自身の手で直接紙に描いています。呼吸をするようになぞりながら絵肌と対話をし、 徐々に浮かび上がる色面からは静かに湧き上がる内なるエネルギーを感じさせます。通常、パステル 絵画などは経年劣化を考慮し最終的に定着材などを使うことが多いとされる中、souenはあえて顔料 を紙面に定着させず、永遠に触れられる媒体として向き合い、より身体性を画面に求めながら現在の 表現方法に辿り着き、結実させています。本展ではパステル作品と合わせ、治癒や浄化を元に採取さ れた25種類のハーブと香木を配したインスタレーション展示にて身体をイメージした立体作品「my body, your smell, and ours」の新作も発表いたします。
 
本展に合わせ、展覧会カタログの刊行を予定しております。
 
soh souen(ソー・ソウエン)は1995年福岡生まれ。大学在学中から一貫して身体、わたし、他者などア イデンティティーを軸に、身体を有する存在として現代における絵画制作の探究を続け、初期作品である 「body to body」を経て、本展で発表する「tie」、「caress and hug」へと自身の表現領域を広げてい る。The Massでの展示は2018年に開催されたグループ展「PORTRAIT」への参加以降、2回目の展示に して初の個展となる。

PAST

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GENERATION Z

NOVEMBER 16 - DECEMBER 15, 2019

開館時間 12:00 – 19:00

閉館日 火曜日・水曜日

入館料 無料
 
from COMMAND Z to GENERATION Z
 
‘およそ20年前のコマンドZの展覧会が開催されたのは2000年の始めであり、その時代にジェネレーションZが生まれる。’ フューチュラは自分自身の過去を振り返る事と同時に、未来を見る事も大事だと思っていると話し、制作について次のように語っています。「グラフィティは自分の存在意義を確認するためのものだった。自分の名前を世界中に知らしめたかった。名を轟かせたかったんだ。ただ諦めずに創り続けること。立ち止まらず、ひたすらに創り続けるんだ。」
 
約20年ぶりに日本で開催される本展覧会では、4つの異なる彫刻作品や、2019年の日本滞在中に制作された27点のコミッションワークを展示いたします。本展覧会では、フューチュラの息子であり13th Witnessの名で知られるフォトグラファー、ティモシー・マクガーの作品も展示予定となっており、親子での合同展示は初の試みとなります。
 
Futura:
グラフィティというものが公のアートギャラリーに認められ始めた時代のパイオニアであるアーティスト、フューチュラ 2000(本名:レナード・ヒルトン・マクガー)は1970年代後半に早くもグラフィティにおいて革新的なアプローチ、すなわちそれ以前はレター(文字)を基本としたルールが存在していたのに対して、アブストラクトなスタイルを世の中に示した事で知られています。彼のキャンバス作品は1980年代に注目を浴び、ジャン=ミシェル・バスキア、キース・ヘリング、そしてケニー・シャーフとともに大きなアートムーブメントの立役者となりました。彼は『サブウェイ・スクール』と呼ばれるニューヨークの地下鉄グラフィティシーンにおいてグラフィティを全て独学で覚え、彼の熟達した色彩感覚、幾何学的な構成、そして線はワシリー・カディンスキーの作品にたとえられています。そして、彼の友人でもあるドンディ・ホワイトやラメルジーとならび革新的で最新のダイナミズムを表現する作家として称えられています。

 
© Futura, SPRAYMASTERZ, 2019 
(164 × 227.3 × 4.8 cm)

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Mimesis

JUNE 29 - JULY 28, 2019

開館時間 12:00 – 19:00

閉館日 火曜日・水曜日

入館料 無料
 
The Massではセブ・ジャニアックによる日本初個展を開催いたします。
 
30年以上にも及ぶ写真家としてのキャリアを通して、セブ・ジャニアックは驚くほど多彩な領域を探求してきました。革新的な技術と独特な視点が際立つマット・ペイントのシリーズ以降、写真が持つあらゆる可能性を取り入れながら、見事な調和が作品におとしこまれています。フリーランスのグラフィックデザイナーとして活動を始めた若き⽇のジャニアックは、アーティストになろうという明確な意思を持っていたわけではありませんでした。好奇心の赴くままに制作をし、偶然に出会ったカメラで実験的に制作を続けたことが、数々の作品を生み出すきっかけとなりました。
 
1987年になると、テレビや映画制作の現場ではQuantel社のPaintboxの使用により、イメージ生成やデジタル加工が可能になりました。ジャニアックはこれらの本来の⽤途を超えた技術を用いた第一人者の一人です。彼のとめどない空想の世界に、これまでにないリアリティさを組み込み創られた作品は、写真美学に新たなの価値をもたらしました。様々な国で撮影されたイメージがデジタル技術により、大判サイズのフィルムにまとめ上げられています。圧倒的な透明感を放つSFの世界が創り上げられており、この新たな作品スタイルは、セブの作品を皮切りに、その後20年間で主流なスタイルとなりました。
 
セブ・ジャニアックは、アーティストとして作品を創り続けることで世の中に示唆して行きたいという絶え間ない欲求を持つパイオニアとして、世の中を観察し、挑み続けています。現実を理解する手助けとなるもの、新たな視点のきっかけとなるもの、意味を生み出すものへ強い渇望を持っています。彼は、確立されている現象(特に宗教、科学、天体物理学)であろうと、ニッチな領域(秘教やUFO研究)であろうと、彼の想像力は時間や場所を超越して、多様性を持つ⼈类を対象としています。
 
初期のデジタル写真作品で成功を収めたジャニアックは、1995年には広告の世界で一躍時の人となります。写真からビデオへとそのスタイルを移⾏させると、すぐに著名なミュージシャンたちから声がかかり、ダフト・パンク、ジャネット・ジャクソン、ロビー・ウィリアムスらのミュージック・ビデオを手掛けることになりました。
 
その後の10年にも及ぶ多忙を極めた生活により2015年に体調を著しく崩したジャニアックは、大幅なライフタイルの変更を余儀なくされました。そして、委託制作から一線を退くことを選択し、再び初期の作品制作に立ち返り、新たな写真作品におけるスタイルを追求することになりました。「チベット死者の書」などの伝統的な東洋の文献や西洋美術史などの様々な文脈からインスピレーションを得て制作を続け、自然やアイディアを表現したアンサンブル作品を作り出しています。
 
2009年以降、ジャニアックは自身の新たな挑戦として、二重露出、スーパーインポーズ(映像に画像や⽂字などを合成する技術)、フォトモンタージュ(合成写真)といったアナログ写真の技法に制限しながら探求を続けています。
 
―Paul Frèches(ギャラリスト、キュレーターを経て、現在は在上海フランス総領事館所属⽂化担当官)
 
 
Mimesis (2012- 2014)
 
擬態(Mimesis)とは、模倣することにより対象を表現する⽅法であり、基となるモデル、擬態者、受信者の3種の間で起こる複雑な相互作用を通じて進化するメカニズムです。
 
喰うか喰われるか! ⾃然界のこの基本法則において、動物たちは進化の過程で様々な⽣存⽅法を獲得してきました。その一つが擬態です。
 
専⾨的に擬態という⾔葉の意味は、動物学的に関係性が離れた2種類の⽣物の類似性(⼀方が擬態者として他⽅(モデル)の真似をする)に限定されます。しかしこの⾔葉は、天敵や⼈間から⽣物が身を隠す際のカモフラージュの意でもあります。
 
厳密には、同色性、同型性、カモフラージュ、擬態は、生物が天敵から隠れるために⾏う基本的な4つの動作であり、擬態とは様々な⾔葉、動作、形態の要素が関与する⽣存戦略なのです。
 
被⻝者は危機にさらされると、毒、悪臭、逃避、隠蔽を⽤いてその状況に反応します。これらの絶妙なバランスにより保たれた動物の生への渇望は、隠蔽やカモフラージュという様な反応で現れ、それらの生存を確かなものとするための⼀つの手段なのです。彼らとカモフラージュや擬態の関係を考えると、そこには人間がするような努⼒や論理形成は⾒受けられません。それはあくまでも説明のつかない環境への順応なのです。
 
注: ポストプロダクションによる、色補正、レタッチ処理、特殊効果などの加工はしていません。2009年より、ジャニアックはこの探求に新たな条件を設け、1850年以来使⽤されているアナログ写真の技術のみでの制作を行っています。具体的には、写真のパイオニアであるヘンリー・ピーチ・ロビンソン、エドゥアール・バル デュス、ギュスターヴ・ル・グレイなどに着想を得た⼆重露光、重ね焼き、フォトモンタージュなどです。
 
© Seb Janiak, Mimesis, Aphyllae Maleakht, 2014

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12 TITLES

FEBRUARY 9 - MARCH 10, 2019

開館時間 12:00 – 19:00
閉館日 火曜日・水曜日
入館料 無料
 
The MassではToluca Éditionsを開催いたします。
 
写真のタイムカプセル
 
1860年代に日本中に普及した写真館では、ダゲレオタイプそして湿板というかたちで主に肖像写真が撮影されていた。1848年、のちの薩摩藩藩主である島津斉彬によって写真機が日本に輸入されて以来、各地に定められた開港場を通じて写真を含む西洋の技術が日本の近代化を支えることになる。日本における写真機の使用目的は主に肖像と風景の撮影であり、その点では西洋と同様だが、輸入されたばかりの写真技術は日本固有の活用方法をもって全国に普及する。その文化的差異は、現存する湿板写真に窺える。西洋で撮影された湿板は金色の額縁に収められていたのに対し、日本で製作された湿板は檜製の共箱に安置されていた。その箱には撮影日と被写体の名前が墨で記載されていた。写真の私的な鑑賞を促すこの工芸的な保存方法は日本においても、写真プリント(鶏卵紙そしてゼラチンシルバー·プリント)の普及とともに失われ、それに取って代わるかたちで「写真アルバム」が新たな定型となった。写真アルバムという個人的な編集物はさらに、写真印刷技術の発展と共に「写真集」に押しのけられた。二十世紀の視覚文化において写真を中心的な存在として据えるうえで多大な影響を与えた写真集は、「書籍」というフォーマットをもって写真とテキスト(文芸と理論)の関係性をより強固なものにした。デジタル·ポートフォリオが主流となった、非物質化した写真の現在において、手書きで記載された共箱に収められたガラス板写真は化石のような存在である。
そのなかでトルーカ出版は十五年前から、豪華にして妥協のない写真出版事業を通じて、写真というモノを革新しながら現代的な存在として維持し続けてきた。デジタル画像の氾濫によって写真集というフォーマット自体が危機的状況に晒されている現在、トルーカ出版は、箱入り写真と写真集との中間点に位置する、独創的な写真オブジェを製作し続けている。その製作方針はシンプルでありながらユニークである。トルーカ出版の出版物とは、特製ケースにテキストおよびオリジナル写真プリントを含む未綴じのルーズリーフが含まれているものである。各タイトルの製作にあたって、写真家、執筆家、そしてデザイナーがそれぞれ写真、文章およびケースという構成要素を作り出し、トルーカ出版側がそれらを編集し、グラフィックデザインを施す。
 
トルーカ出版の製作物は写真集と同様に、テキストとの深い関わりを持つ。掲載されているテキストはモノグラフィーに掲載されるような作品解説でなければ、クリス·マルケルや荒木経惟らの写真集に載る、写真家自身による文章でもない。その製作物の柱となる写真の視覚的世界に緩やかに呼応する、独自の文芸作品である。また写真集と同様に、トルーカ出版の製作物は、写真·テキスト·デザインという三つの分野のマルティプル·アートに基づく点において、二十世紀の文化製作技術と深い関わりを持つ。これら三つの分野は、大量生産を視野に入れた技術インフラを必要とする。その点では、トリュカ出版の製作物は現代的な文化オブジェの象徴である。
写真、テキスト、デザイン。トリュカ出版の製作物は三重の意味でマルティプル·アートである。しかし、マルティプル·アートにおいて部数を限定することは極めて恣意的な決断であり、その背景にはだいたい商業的な打算が働いている。写真プリントや版画など本質的にマルティプルであるものを、なぜ部数限定で販売するのか。部数を限定して作品価値を高める戦略は、彫刻の経済モデルに由来する手法である。ところが、トルーカ出版の製作物には、まさに彫刻的なクオリティを見いだすことが可能であり、各製作物を部数限定で発行する意味はそこにある。個々のケースには、独創的なデザイン、豪華な文芸出版とヴィンテージ写真を束ねる、統合的な作品が収められている。トルーカ出版の製作物を鑑賞するうえで重要な要素は、その感触である。写真の粒子(その点において、カンディダ·へーファーの高解像度プリントから森山大道による粒子の荒い東京風景写真まで、トルーカ出版の嗜好は幅広い)、最適な印刷紙の追求(良質な写真集には必ずよい紙が選ばれている)、そして形状と材質をもって写真および文芸作品の世界観を凝縮するケース。これらはすべてテクスチャである。
 
より本質的なレベルで、トルーカ出版による製作物の特徴は写真の時間性を複雑化することにある。一枚一枚の写真は、撮影された時点で独自の時間性を有する。その画像に含まれる記号によって、また写真と同じ紙面に掲載されたテキストとの関係性によって、その時間性が複雑化する。ある蒐集家がトルーカ出版による作品を購入すると、その作品は特製ケースに保護され、外気に触れずにゆっくりと経年変化していく。トリュカ出版による製作物は、写真のタイムカプセルである。
実際に一つの製作物を手にしてその特製ケースを開けると、一般的な書籍のように直線上でない、その出版物独自の空間性が繰り広げられる。トルーカ出版の多くの製作物は未綴じのルーズリーフを使用しているため、写真および文芸作品の体験がより自由になり、展覧会のように複雑なパターンをもって構成される。デュシャンによる『トランクの中の箱』を連想されるものである。ケースには、綴じられた本の代わりに折られた用紙が収まっている。折は空間を区切り、新たな次元を生み出し、読書体験において複雑な時間性を生み出す。折とは非言語的な結界である。
 
コンパクトな書斎にトルーカ出版が発行した全42点の製作物がぎっしりと並ぶ姿を想像してみよう。その個々のタイトルには小宇宙のように、独自の時間性と世界観が含まれている。写真愛好家として、このユニークにして有機的な出版世界をさらに複雑化するであろう、トルーカ出版による今後の製作物の発行を期待するばかりである。
 
大澤 啓(東京大学総合研究博物館インターメディアテク特任研究員)
 
 
トルーカ・エディションズはアレクシス・ファブリーとオリヴィエ・アンドレオッティの二人により2003年に設立され、パリを拠点とするユニークな出版社です。フォトグラファー、ライター、デザイナーとのコラボレーションにより制作されるカスタム・メードの外装は、20世紀初頭に生み出された「アーティスト・ブック」という新しい芸術形式を用いた、ハイブリッドなアート・オブジェです。
 
オリヴィエ・アンドレオッティはグラフィック・デザイナー、アーティスティック・ディレクターとして、カルティエ財団現代美術館、ジュ・ド・ポーム国立美術館、ドーハ・イスラム美術館、パリ市立近代美術館、メキシコ国自治大学付属チョポ美術館などで、定期及び限定出版物、展示カタログ、コーポレート・アイデンティティ(CI)、シグナル・システム、展示デザインなど多岐にわたる分野で活躍しています。また、ルイ・ヴィトン、ヴーヴ・クリコ、ヘネシー、ヴァン・クリーフ&アーペルなどの様々な一流ブランドとのプロジェクトに携わっています。
 
アレクシス・ファブリーは、The Anna Gamazo de Abelló Collection及びThe Leticia & Stanislas Poniatowski Collectionにキュレーターとして関わりながら、「Urbes Mutantes(国際写真センター(ICP)、ニューヨーク、2014年)」、「Latin Fire(CentroCentro、マドリッド、2015年)」、「Daido Moriyama, Daido Tokyo(カルティエ財団現代美術館、パリ、2016年)」、「Transiciones(シルクロ・デ・ベジャス・アルテス、マドリッド、2016年)」、「Géométries Sud(カルティエ財団現代美術館、パリ、2018年)」などの展示でキュレーションを担当。プライベート・コレクションのコンサルタンティングをする一方で、メゾンエルメスの副アーティスティック・ディレクターとしても活動しています。
 
VOL. 6 • Daido Moriyama, Michel Bulteau, Olivier Andreotti, Solitude de l’œil, 2006 © Toluca Éditions

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Flora

NOVEMBER 10 - DECEMBER 16, 2018

開館時間 12:00 – 19:00
閉館日 火曜日・水曜日
入館料 無料
 
The Massでは’ニック・ナイト’による日本初個展を開催いたします
 
現在ニック・ナイトは世界で最も影響力があり、常に最先端を行く現役のフォトグラファーの一人として評価されています。彼は40年にも及ぶキャリアの中で、常に新しい美しさを探求してきました。また山本耀司、ジョン・ガリアーノ、ガレス・ピュー、アレクサンダー・マックイーンを含む、先進的なデザイナーたちとの画期的かつ創造的なコラボレーション や、ディオール、資生堂 、トム・フォード、マックイーン、ナイキのような権威ある企業に向けた前衛的な広告キャンペーンにより、ファイン・アートとファッションの分野でその地位を確立しました。
 
商業的な成功を収める一方で、ナイトには常に探求し、自身に挑み続けたいという欲求から、個人的な側面を表す作品があります。今回開催される運びとなった「Still」では、ある意味、より個人的であり、ナイトの絶え間無き美学的余白への探求が顕著に現れた、特徴的な3作品−「Flora」、「Roses, Photo Paintings」、「Roses From My Garden」−をご覧頂くことが出来ます。私たちが普段見慣れている花々のイメージとは異なり、ナイトの作品がもたらす調和とイメージのバランスにより、私たちは心動かされ、自然が持つ力やその束の間の美しさに思いを巡らせるのです。
 
「Flora」は同名を冠する本として1997年に出版されました。大英自然史博物館の600万点も の標本から選別され、大胆かつ包括的にまとめられた46枚の花や植物のイメージから成り立つこの本は、ナイトとその妻であるシャーロットが、3年半にも及ぶ時間を植物の無限の多 様性が広がる 標本館で費やしたことから生まれました。ここから作り出されたイメージの新 鮮さは揺るぎなく、質素にも美しく均衡が保もたれています。空間上の形式としてそれぞれ のイメージが捉えられ 、境界線や遠近法を払拭することにより、色彩が花開き、構造が枯れ、一部のイメージでは有機的に線が崩れるドローイングであるかのように、作品が現れるのです。それぞれのイメージが持つ美しさにナイトは、完璧で鋭く揺るぎない焦点を合てるのです。
ナイトは標本館に初めて足を踏み入れた時から、植物学に強い興味を抱きました。今回の展示では「Flora」に掲載された標本から、植物の多様性がよく表れた15枚のイメージが選別され、初回限定版のポートフォリオとして、The Massにて本邦初公開となります。「いつもの 日常に、新たな見方を発見することほど嬉しいことはない」とナイトの言葉にあるように、これらのイメージが新しい見方を正にもたらしています。
 
イギリス国外で初めて、これら3作品を同時に扱うこととなった今回の展示では、新たな美の定義と新しいものの見方を発見し、捉えた いと願うナイトの絶え間無き欲求を目撃することとなります。
ニック・ナイトOBE(1958年生まれ)は、イギリス人ファッション・フォトグラファーであり、SHOWstudio.comの創始者兼ディレクターです。また、ロンドン芸術大学の名誉教授を務めており、同校から名誉博士号を授与されています。過去40年に亘り、商業、エディトリアル向けの撮影を手掛け数々の賞を受賞してきました。また、山本耀司、ジョン・ガリアーノ、ガレス・ピュー、アレクサンダー・マックイーンを含む、先進的なデザイナーたちとの画期的かつ創造的なコラボレーションや、ディオール、ランコム、トム・フォード、カルバン・クライン、イヴ・サンローランのような権威ある企業に向けた前衛的な広告キャンペーンにより、ファイン・アートとファッションの分野でその地位を確立しました。
 
W、ブリティシュ・ヴォーグ、パリス・ヴォーグ、デイズド・アンド・コンフューズド、アナザー、アナザー・マン、iDマガジンに掲載されたナイトのストーリーが、業界の伝統的なファッション・フォトグラフィーの常識を打ち破る一方で、ビョーク、レディ・ガガ、カニエ・ウエストに制作したミュージック・ビデオの受賞をもって、優れたディレクター、イメージ・メーカーとしてのその地位を確かなものとしました。1982年に出版された初の写真集「Skinheads」は、1996年にD&AD賞を受賞しました。その後、ナイトの過去12年の仕事を回顧する「Nicknight」、独特な一連の静物で構成される「Flora」をシルマー/モーゼルから出版しています。「Nick Night」の名を冠する最新の写真集は、2009年にハーパー・コリンズから出版されています。ナイトの作品は、テート・モダン、ビクトリア&アルバート博物館、サーチ・ギャラリー、ザ・フォトグラファーズ・ギャラリー、ヘイワード・ギャラリー、ザ・デリム博物館、ザ・ガゴシアン・ギャラリー等の国際的文化機関で展示されています。
 
© Nick Knight, Flora, 1994-1997

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PORTRAIT

AUGUST 25 - SEPTEMBER 23, 2018

開館時間 12:00 – 19:00
閉館日 火曜日・水曜日
入館料 500円 ※学生無料
 
この度、The Massでは8月25日(土)より S.U.C.C.* との企画による『PORTRAIT』展を開催いたします。
 
本展覧会では、’PORTRAIT’ をテーマとし、多様なアーティストの作品を一同にご覧頂ける機会となっております。
 
* S.U.C.C.
京都精華大学ポピュラーカルチャー学部客員教授を務める藤原ヒロシ氏のもとに集まったクリエイションやPRを学ぶ学生の集団。
 
©︎ Mai Kurosaka, Face

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戦争と花

JULY 20 - AUGUST 15, 2018

開館時間 12:00 – 19:00
閉館日 火曜日・水曜日
入館料 無料
 
この度、The Massではフラワーアーティストの東信が率いるAMKK(東信、花樹研究所)との企画による「戦争と花」を開催いたします。
 
本展覧会は「戦争と花」をテーマとし、7~8年ほど前から東 信らによって折に触れて集められた「戦争」と「花」をめぐるイメージを基礎として、国際的な写真家集団マグナム・フォト、報道写真の厖大な蓄積を持つ朝日新聞フォトアーカイブ、共同通信イメージズらの協力も得て蒐集された、戦争を題材とした様々な切り口の写真で構成される展示内容となっております。
 
人は生まれてから死ぬまでの間、祝いの花から励ましの花、弔いの花や祈りの花など、人生の様々な場面で花と寄り添って生きてきました。美しく咲き誇る花の姿に、そして儚く短い花の命に、人は言葉に出来ない感情や願い、慈しみを託して花を捧げてきました。それは戦争という人類の最も醜悪な歴史の一幕においても垣間見れる行為です。世界はここ数世紀の間に飛躍的な科学技術の発展を遂げるとともに争いをも多様化させてきたといえます。今回、この「戦争」と「花」という一見相反する要素を一つのレンズの中で繋ぎ合わせた数々の写真作品を通じて、戦争という人類の負の史実と向き合い、ひとりでも多くの人々、とりわけ若い世代の人々にも平和への思いを深く思慮する機会として欲しいと考え、開催いたします。
 
AMKK
 
フラワーアーティスト東信(あずま まこと)の花・植物を題材とした実験的なクリエイションを展開していく集団であり、その活動は、花・植物のみが有しているもっとも神秘的な形を見つけ、それを芸術的レベルに変換し表現する事で、植物の存在価値を高める事に一貫している。
 
AZUMA MAKOTO • Flower Artist
 
1976年生まれ。フラワーアーティスト
2002年より、注文に合わせてデッザンを起こし、花材を仕入れ、花束をつくるオートクチュールの花屋「JARDINS des FLEURS」を銀座に構える(現在は南青山所在)。2005年頃から、こうした花屋としての活動に加え、植物による表現の可能性を追求し、彫刻作品ともいえる造形表現=Botanical Sculptureを開始し、海外から注目を集めはじめる。ニューヨークでの個展を皮切りに、パリやデュッセルドルフなどで実験的な作品を数多く発表するほか、2009年より実験的植物集団「東信、花樹研究所 (AMKK)
」を立ち上げ、ミラノ、ベルギー、上海、メキシコの美術館やアートギャラリー、パブリックスペースで作品発表を重ねる。近年では自然界では存在し得ないような地球上のさまざまなシチュエーションで花を活けるプロジェクトを精力的に展開。独自の視点から植物の美を追求し続けている。
 
特別開館:2018年8月14日(火)、15日(水)
 
© Bernie Boston / The Washington Post / Getty Images / Kyodo News

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小村 希史 ‘大きな船’

MAY 19 - JUNE 17, 2018

開館時間 12:00 – 19:00
閉館日 火曜日・水曜日
入館料 無料
 
この度、The Massでは小村希史 展『大きな船 / Big Ship』を開催いたします。
 
新たなシリーズであるSubtract (取り去る、差し引く)の作品では、絵の具を塗り重ねて描くのではなく、水々しく塗り描いた絵の具を、さらに取り除く方法で生まれる線や、カスレで「もろさ、はかなさ」そして「不完全さ」の表現を試みています。
 
『大きな船 / Big Ship』と題したタイトルは、訪れた祖母の死、そして日本を取り巻く緊迫した状況、グローバル化、さらには宇宙にまで発想を広げ、混沌とした現代を克服する船、という抽象的な直感から着想を得ています。
Shipの古英語、”scip”(船)とは、もともとインドヨーロッパ語の、”skep”「切る、削る」がルーツであり、friendship、relationshipなどの接尾語の、”~ship”には、”skipan”「形を作る」がルーツとされています。「取り除いて形を作る」、小村の絵作りにも似た要素を垣間見ることができます。
山水画をも彷彿とさせる小村の絵は、どこか記憶の片隅にある原風景を蘇らせるような気づきを与えてくれます。
 
© marefumi komura「Subtract (大きな船 1) 」

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ECAL Design for Luxury & Craftsmanship

MARCH 24 - APRIL 22, 2018

開館時間 12:00 – 19:00
閉館日 火曜日・水曜日
入館料 無料
 
この度、The Massでは‘ECAL Design for Luxury & Craftsmanship’を開催いたします。本展覧会では、ECAL/ローザンヌ美術大学 Master of Advanced Studies in Design for Luxury & Craftsmanship の学士または修士を取得した学生たちの作品をご覧いただけます。
 
ラグジュアリーと職人技術の分野における国際的なブランドとの数多くのコラボレーションの一部をご紹介いたします。展示のプロトタイプに加え、モックアップやイラストレーションスケッチのセレクションの数々からは、学生の制作プロセスを伺うことが出来ます。
 
ECAL / University of Art and Design Lausanne (Switzerland)
 
デザイン、写真、グラフィックデザイン、映画、ニューテクノロジー、芸術の分野で国際的に知名度が高い学校として知られる ECALは、世界の芸術・デザイン学校の中でも常にトップ 5 にランクされていま す。 2011年、アレクシス・ゲオルガコポウロスが指揮を執って以来、ECAL はクリエイティブ業界のリーダーとして成長し、その地位を確立しました。熟練した実業家、芸術家、世界の一流デザイナーや企業、文化機関との数多くのコラボレーションや協力があってこそ、今日このような成果を得ることが出来ていると言っても過言ではありません。ECALでの、チャレンジングで実践指向の教育方針は、学生たちに高い知識や数多くの貴重な経験を促しています。
 
The Master of Advanced Studies in Design for Luxury & Craftsmanship (MAS DLC)
 
このユニークなコースは、高級時計の制作、食器、ファッション、グルメ、メティエ・ダール(美術工芸)などの様々な卓越した分野のデザイン教育を希望する学士や修士、あるいは、貴重な素材を扱うことに関する特別な技術を身に付ける事を希望する者を対象としています。生徒たち(毎年世界で15名程の学生)は、100 年以上の伝統を誇る名高い企業とのコラボレーションや、国際舞台で活躍する人々が開催するワークショップを通じて、製品の生産における全工程を体験します。
 
©︎ ECAL, Einat Kirschner, Hyunjee Jung, Table Clock (mockup), La Montre Hermès, 2016

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政田 武史

NOVEMBER 18 - DECEMBER 17, 2017

開館時間 12:00 – 19:00
閉館日 火曜日・水曜日
入館料 無料

 

ギャラリートーク
11月25日(土) 14:00–15:00
政田武史×石原友明(現代美術作家)
※無料でご参加いただけます
 

The Massでは政田武史による約5年ぶりとなる個展「不機嫌なヤマビコ、加速するアポトーシス」を開催いたします。

 

本展覧会では、政田自身から創り出された「狂気」と「浄化」をベースにしたストーリーを元に大型キャンバスに描かれた油絵をはじめ、クレパスを用いた立体作品では、一般に使用されているクレパスの用途から一度離れ、政田独自の表現にて立体に再び起こし表現しています。

 

SHOPでは政田武史 × fragmentdesign × NOMA t.d.とのコラボレーショングッズの販売をいたします。
 
© Takeshi Masada, Fukigen na Yamabiko、Kiregimi no Yamabiko、Sore ha A-ko no Kokoromoyou, 2017

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Nick Knight Rose Portfolio

JUNE 30 - JULY 30, 2017

開館時間 12:00 – 19:00
閉館日 火曜日・水曜日
入館料 無料
 
Rose Portfolio
 
写真家 ニック・ナイトは、華麗で繊細な花の美しさに魅せられ、2010 年頃からほぼ毎日のように花の写真を撮影し始めました。
夏の間、ナイトは自分の庭からバラを摘み、花の静かな美しさを撮り続けました。永遠に変化する花、色、葉と、人間の生きるしなやかさのイメージを重ね、自然の循環をフィルムに撮り貯めました。
まるで16 世紀のオランダの静物画であるかのような、ニック・ナイトの超写実的な構成は、宇宙のパラドックスを思わせ、生と死、美と醜といった表裏一体の世界観を表現しています。
 
この作品は限定版のポートフォリオとしてリリースされ、全12 作品(24 x 24 インチ)が美しいオリジナルの布製クラムシェル(clamshell)ボックスに入っています。
また、これらの作品は 2010 年から 2012 年にかけて撮影されたものです。
 
©︎ Nick Knight, Roses From My Garden, 2010-2012

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71-84

MAY 27 - JUNE 25, 2017

開館時間 12:00 – 19:00
閉館日 火曜日・水曜日
入館料 ¥1,000 (学生無料)

 

1971-1984年。 この期間に生み出されたファッション、音楽、アートなど様々なムーヴメントは アンダーグラウンドでありながら、今も人々をインスパイアしつづけています。 このシーンを包括的に回顧するエキシビション『71-84』を2017年5月27日よりThe Massにて開催いたします。

全9巻・1468ページに及ぶアートブックを同時に発売いたします。

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Henry Leutwyler ‘DOCUMENT’

MARCH 24 - APRIL 15, 2017

開館時間 12:00 – 19:00
閉館日 火曜日・水曜日
入館料 無料

 

Henry Leutwylerによる日本初の個展”DOCUMENT”では、12年間に渡り撮り続けてきたプロジェクトの中から厳選した45点の作品を公開いたします。

本展覧会にて公開する作品の中には、 マイケルジャクソンが使用していた手袋、 ジェームスディーンが1951年から2年間、映画「理由なき反抗」(1955年)の撮影滞在中に宿泊していたホテルのルームキー バスキアが身につけていたイセッイミヤケのサングラス 、ジェームス・ガンドルフィンが実際にドラマ「ザ・ソプラノズ」で使用し、2000年に購入をした1970年製のキャデラック、アポロ14号のクルーであるアラン・シェパードが史上3度目となる月面着陸の際に使用したゴルフクラブ など、アメリカの過去100年に渡る歴史的な人物をそれぞれの象徴となる物を撮影した洗練された作品の数々を展示いたします。

展覧会に合わせ、図録「DOCUMENT」(シュタイデル出版)、オリジナルポストカードボックスの販売もいたします。

 

Henry Leutwyler:
1961年、スイス生まれ。1985年にパリへと渡り、10年後の1995年にニューヨークへ移り、ポートレートと静物写真家としてその地位を確立しました。 Leutwylerの初版となる「Neverland Lost:マイケル・ジャクソンの肖像」をSteidlより2010年に出版。2015年には「Ballet」第2版を出版しました。 これまで撮影をしてきたポートレートは、Vogue、Vanity Fair、New York Times Magazine、The New Yorker、Esquire Magazine、Timeなどの数々のページを飾り、ミシェル・オバマ、ジュリア・ロバーツ、トム・ウルフ、イギー・ポップ、リアーナ、マーティン・スコセッシなどに代表される多様な人々を撮影してきました。 彼の作品は世界のあらゆる場所で公開され、その栄誉と賞を数多く獲得しています。

http://www.henryleutwyler.com/
 
©︎ Henry Leutwyler, Charter Arms .38 Caliber Revolver used to Shoot John Lennon

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12×12 ART×MUSIC

FEBRUARY 25 – MARCH 19, 2017

開館時間 12:00 – 19:00
閉館日 火曜日・水曜日
入館料 無料
 

The Massでは、S.U.C.C.*と共にコンテンポラリーアーティストによって手がけられたレコードジャケットをコレクションをした企画展『12×12 ART×MUSIC – Contemporary Art meets Music on 12 inch square −』を開催いたします。
約80枚のレコードジャケットの数々にはRichard Prince , Damien Hirst , Banksyをはじめとしたアーティストが名を連ね、12 inch squareの中で展開される様々なデザインを一同にご覧いただける貴重な機会となります。
会期中には作品をまとめた図録の販売も行います。

 

* S.U.C.C.
京都精華大学ポピュラーカルチャー学部客員教授を務める藤原ヒロシ氏のもとに集まったクリエイションやPRを学ぶ学生の集団。

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立花 文穂 展 ‘Plastic’

NOVEMBER 25 - DECEMBER 18, 2016

開館時間 12:00 – 19:00
閉館日 火曜日・水曜日
入館料 無料

 

The Massでは、立花文穂展「Plastic プラスティック」を開催いたします。
 
文字や紙を自在に解し、集め、重ね、固め、纏め、そして再び解す、
といった制作を立花は続けています。
文字の根源に直接問いかけ、平面や立体など様々に変化する姿や
カタチ・フォルムは、その作品ひとつひとつから新たな「文字」を
発見することができます。
本展ではブロンズによる立体作品をメインに、併せて平面作品を
発表いたします。
 
立花文穂(たちばな ふみお)
 
1968年広島市生まれ。アーティスト、グラフィックデザイナー。
文字、紙、本を素材やテーマに制作を続け、国内外で発表。
2007年より『球体』をはじめ、現在6号まで刊行している。
今年、『Leaves 立花文穂作品集』(誠文堂新光社)を刊行。
編集から製本までを自身で行う作品集『KATAKOTO TACHIBANA』
(立花文穂プロ.)などを出版している。
著書に『かたちのみかた』(誠文堂新光社)。
 
© 立花文穂, 口(くち)ル1, 2016

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FLOWER HUDDLE

AUGUST 27 - SEPTEMBER 25, 2016

開館時間 12:00 – 19:00
閉館日 火曜日・水曜日
入館料 ¥500

 

本展示は201512月に大阪にて開催された「FLOWER HUDDLE」展をさらにアップデートさせ、FRAGMENT, AMKK, S.U.C.C. とともに、様々な「花」の姿を寄り集めた展覧会を開催います。

花にまつわる洗練された作品の展示をはじめ、AMKK (東信、花樹研究所)による生花のインスタレーション作品を展示。

AMKKによるフラワーショップも併設されます。また本展を記念し、T-シャツ、花器などのオリジナルグッズの販売もいたします。

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Avant-Garde Symbolism

JULY 29 – AUGUST 14, 2016

開館時間 12:00 – 19:00
閉館日 火曜日・水曜日
入館料 無料

 

The Massの第一回目の展示では松本瑠樹ポスターコレクションより、ロシア・アヴァンギャルドを代表する作品をグラフィックに焦点を当てセレクトし、展示いたします。1920年を横断するロシア革命期に制作されたこれらのポスター作品は、「アヴァンギャルド」という軍事用語を含んだ言葉からも察する通り、当時の国家の文化政策としてのプロパガンダ(政治・思想宣伝)、映画宣伝等の政治的要素を色濃く反映した視覚芸術の作品群として存在します。本展覧会で公開する作品群はロシア構成主義と呼ばれ、極めて最小限に制限された文字やイメージ、色を一枚の画に配することにより、説明を持たずとも直接的にその意味を伝達することができる”グラフィック”の本質を表現し、伝えることができているものと言えます。決して肯定的ではない混沌とした時代の中で築き上げられた新しい文化(カルチャー)としてのロシア・アヴァンギャルドのポスター群は、アイデンティティーを残しながらより斬新で革新的な記号としてのグラフィックデザインの存在意義を今一度問う貴重な機会となることでしょう。
 
©︎ The Mass, Author unknown, October, 1928